MOIAUSSIBE/モーアシビー(もーあしびー)

STORY

沖縄と竹内さんとシーサーキーリング。
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沖縄と竹内さんとシーサーキーリング。

沖縄、シーサー、とは。

モーアシビーストア」第1弾作品「シーサーキーリング」を手掛けたPROOF OF GUILDの竹内稔さん。

沖縄。

シーサー。

この2つのテーマを竹内さんがどんなふうに受け止め、表現したのか。

作品ができるまでの思いを聞きました。

 

他県にいる自分が沖縄の素材を使って何かを表現するということ。

 

——竹内さんは沖縄にいらっしゃったことはありますか?

 

「沖縄本島に数回、離島では石垣島や小浜島に滞在したことがあります。沖縄から地元に帰るとき『また行きたいなぁ』と毎回思います。マリンスポーツとか特別なことをするわけでもなく、ただのんびりするだけなんですけどね。

自然との距離感や時間の流れ方……なんだか、月並みな言葉しか浮かばないけど、『また来たい』と思う魅力が沖縄にはそこら中に散らばっているんだと思います。それと沖縄で見た景色や感じたことって、時間が経っても鮮明に覚えてたりするんです。不思議ですよね」

 

 

——今回参加頂いているモーアシビーのプロジェクトは、「沖縄の素材を新しい解釈で表現するものづくり」というコンセプトがあります。そういった内容を初めて聞いた際、どのように思われましたか?

 

「ものすごく魅力的な内容だと思いました。沖縄の素材って、文化や歴史、食事や環境、植物や動物……改めて考えると、とてつもなくたくさんありますよね。他県にいる自分が沖縄の素材を使って何かを表現するということは、こういうきっかけがないとハードルが高かったと思います。

なので、この素晴らしいプロジェクトに声かけて頂いて、すごくワクワクする扉を開いてもらった気がしています。『今、自分の環境でできることは何だ?』の問いにアイデアがたくさん出てくる。関わっていてすごく楽しいです。

シーサーキーリングは完成していますが、これから沖縄を訪ねる際、今考えているほかのアイデアを持って行き、今後沖縄のみなさんと交わることでどんな変化が起こるのかとっても楽しみです」

 

 

架空の存在を彫る、正解がわからない難しさ。

——もともとシーサーの存在は知っていましたか?

 

「もちろん知っていました。でもシーサーの歴史をしっかり調べたことはありませんでしたね。僕らの街に昔からある、狛犬のような存在だと思っていましたが、沖縄の人にとってはきっと神聖な存在という面もあり、それ以上にシーサーの存在そのものが生活の一部になってるんだろうなぁと。そういうふんわりとしたイメージでした」

 

——そういったシーサーを自分流に落とし込む方法というか、竹内さんの視点からどのように表現しようと考えましたか? 制作中、苦労した点、悩んだ点などもあれば。

 

「ふだん動物モチーフのものを作ることはあっても、架空の存在を彫ったことはほとんどなかったので、まずは自分の想像するシーサーを彫ってみようと試みました。だけど、全然うまくいかない。何が正解かだなんてわかっていないから、止めどころが難しいんです。あれこれ何度作っても腑に落ちない。

実は人づてですが、信藤三雄さんからアドバイスをいただいたんです。キーリングを作り始める前に、真鍮のシーサーの置物を作ったんですけど、信藤さんがそれを見て『シーサーの口の下の毛の部分や、足の部分に、もっとボリュームがあっていいと思う』と言ってくださって。そこからボリューム感、バランスを改めて見直して、整えていった結果、今回の形に落ち着きました。

どうしてもなかなか自分の表現に落とし込めない……そんな状況で、今回はだいぶ迷走しました。でも、ずっと手を動かし続けてたら、不思議と『もっと自由に表現してもいいんだ』と思えて、イメージが明確になってきた。やっぱり自分にとっては、手を動かすということがとても大事なんだと感じましたね」

 

自分色に育て、経年変化を楽しめる真鍮

 

——今作の素材になっている真鍮は、経年変化をとても楽しめる素材だと聞きました。

 

「真鍮は不思議な素材なんですよ。ただ置いておくだけでは、どす黒く古ぼけた雰囲気になる一方なんですが、手で触っていつも使っている状態だと、年月が経つにつれ色合いが少しずつ変わり、深みのあるいい色になっていくんです。

そういった時間をかけて出てくる雰囲気は、短時間の仕上げではなかなか表現できるものではありません。使いこまないと出ない表情なんです。特に意識して磨く必要はありませんが、長く使い続けた先を楽しみにできるのは、経年変化の醍醐味ではないかと思います」

 

——今回は2色展開ですが、ゴールドのほうがその真鍮ですね。黒いほうはどのようにしてこの色を出しているのですか?

 

「こちらも素材は真鍮なんですが、薬品を使って強制的に真鍮の表面を酸化させ、黒く加工する『黒染め』という手法を用いてます。使いこめば使いこむほど、角ばった部分がすれて、生地の真鍮が現れてくる。さっき話した真鍮が経年変化していくのとは逆のパターンです。使う人によって生地が擦れる具合も違うので、変化の具合にも個性が出てくるのがおもしろいところ。

ただ、真鍮の色味を活かした質感に育てていきたい人は、真鍮色から使って頂いた方がいいかなと思います。真鍮のドアノブをイメージするとわかりやすいかもしれませんね」

 

——はじめて挑戦したシーサーの表現。作り終えて今、思うことは?

 

「シーサーの表現がたくさんあるのは、沖縄の人にとって、シーサーの存在が身近で生活の一部になっているからなんだなと感じました。だから沖縄の空気を感じた人は、シーサーをより身近に感じて、自然と受け入れているような気がします。

 

沖縄でこのシーサーに出会い、手にとってくれた人が、思い出とともに日々の生活に溶けこんでいくことができたなら、それが僕にとって一番嬉しいことだなと思います」

 

 

 

愛らしいやわらかなフォルムながら、すくっと立つ姿は勇ましい。

スタイリッシュなシーサーキーリング。

使うほどに色の経年変化が楽しめる

「MOI AUSSI BE×PROOF OF GUILD シーサーキーリング」は、モーアシビーストアのサイトで販売中!

 

竹内さんはこの後、新たなプロダクト製作のために、現地の素材に触れる視察ツアーとして沖縄の地を訪れました。

その様子のレポートは、追ってお届けします。お楽しみに!

 

商品の詳しい説明とディテールが見られる購入サイトはこちら

 

TEXT/Norie Okabe

PHOTO/ Wataru Oshiro(camenoko studio)[シーサーキーリング]、PROOF OF GUILD[アトリエ写真、文末のシーサーキーリング]

 

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